エンジニアの皆さん、2025年はキャリアアップのチャンスかもしれません。
というのも、今年はIT業界にとって激動の年になると予想されているんです。
採用の動きも変化してきていて、転職や就職の準備を始めるなら今がベストタイミングです。
この後、詳しい理由や背景を具体例を交えて解説していくので、最後までぜひチェックしてみてくださいね。
システム更新の需要が一気に高まる
まず一つ目のトレンドは、企業のシステム公開案件の増加です。
経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」の中で、2025年の崖という言葉が出てきました。
これは、古いITシステムのまま企業が対応できず、経済損失につながるという問題です。
そのリスクが、いよいよ現実味を帯びてきたということなんです。
たとえば、多くの企業で使われているSAPという業務システムのサポートが、2025年に終了予定なんですね。
さらに、「昭和100年問題」と呼ばれるコンピューターの日付処理の不具合も話題になっていて、それらの対応が急務となっています。
若手エンジニアのニーズが高まる理由
こうした背景から、システム更新の案件が増えていくと見られており、エンジニアの需要も当然高まっていきます。
特に注目されているのは、柔軟に新しい技術を吸収できる若手エンジニアの存在です。
わたし自身も、現場で若いエンジニアが新技術の導入に積極的に取り組んでいる姿をよく見かけます。
変化が激しいこの業界では、その姿勢こそが武器になるんですよね。
DX推進の波でIT人材全体の需要が増加
さらに、政府も推し進めている「DX（デジタルトランスフォーメーション）」の流れがあって、企業のデジタル化が進められています。
これにより、エンジニアに限らず、IT人材全般のニーズが今後も高まっていくことが予想されています。
ちなみに、よく聞く「ERP（イーアールピー）」という言葉についても、簡単に説明しておきますね。
これは、企業の会計や人事、物流など、会社の根幹を支える業務を一つのシステムでまとめて管理する仕組みのことです。
この便利な仕組みが、逆に更新のハードルを上げてしまっている面もあるんです。
古いシステムはリスクになることも
企業の中には、昔から使っている独自のシステムに頼っているところもあります。
情報量も多く、使い方に慣れているため、入れ替えるのが難しいのも事実です。
ただ、やっぱり新しいソフトや情報の活用方法の進化スピードはものすごく早いので、そこに追いつくためにも更新は避けられません。
DXは面倒なことも多いですが、それ以上にビジネスチャンスにつながる可能性もあるので、少しずつでも対応を進めていくことが大事です。
2〜3年目のエンジニアは転職に注意が必要かも
次に注目すべきなのが、2〜3年目の若手エンジニアの転職事情です。
正直に言うと、今のタイミングでは少し厳しくなるかもしれません。
というのも、企業側が「経験3年以上」といった条件を出す求人が多く、応募の時点で弾かれてしまうケースがあるんです。
また、2〜3年での転職が「短期離職」と見なされてしまい、懸念されることもあるようです。
わたしの周りでも、転職のタイミングを迷っている若手が何人かいて、みんな慎重になっていますね。
だからこそ、今の職場でのスキルアップやプロジェクト経験をしっかり積んでから、次のステップに進むのが理想です。
フリーランス経験者の再就職は難しい？
1年から3年程度の短い実務経験でフリーランスに転向し、一時的に活動していたものの、案件を継続的に獲得できず、「やっぱりもう一度企業に所属したい」と考えるエンジニアにとっても、今の条件はかなり厳しいですよね。
以前、SNSや広告などで「フリーランス推し」が強かった時期があり、その影響でこういった人たちが一気に増えました。
では、そういう人たちがもう一度企業に戻るのは、もう無理なんでしょうか？
実はそんなことはありません。
たとえば事業会社の面接では、「事業貢献に関する自分の強み」をアピールすること。
また、IT企業の場合は「キャリアアップを目指す明確な理由や熱意」があれば、転職成功の可能性は十分あります。
企業側も、2年目のエンジニアを積極的に採用しようという姿勢を強めていて、選考時の丁寧な説明やフォロー体制を強化する傾向にあります。
そのため、転職を検討している2～3年目のエンジニアは、自身のスキルアップと明確なキャリアビジョンの構築にしっかり注力しておきましょう。
第2新卒・ジュニアエンジニアへのサポートも拡充
企業側では、第2新卒や新人エンジニアに対するフォロー体制も拡充されています。
なお、エンジニア転職に関するお得な情報などを解説しているのもありますので、転職を考えている方は、ぜひそちらもあわせてご覧ください。
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詳細設計以降の経験しかない人材の需要が減少
続いて紹介するトレンドは「詳細設計以降の経験しかない人材の需要減少」です。
効率的な開発手法やツールの登場、そして事業会社のニーズの複雑化、さらに経験豊富なエンジニア不足などの背景から、要件定義や基本設計といった上流工程の重要性が高まっています。
そのため、詳細設計以降の経験しかない人材の需要は減少傾向にあります。
今後、ジュニアエンジニアには、詳細設計だけでなく上流工程にも積極的に関わる経験を積むことが求められるでしょう。
また、プロジェクト全体を俯瞰できる視点を養うことも非常に重要です。
これは以前から言われてきたことでもありますよね。
エンジニアを目指す方や成り立ての方は、将来的なキャリアをしっかり考えたうえで、どんな企業に入るかを選ぶことが大切です。
Web系受託開発企業の採用基準が厳格化
次に紹介するのは、「Web系受託開発企業の採用基準が厳しくなっている」というトレンドです。
どういうことかというと、大手Web系受託企業では、技術進化と市場競争の激化を背景に、より高度なスキルと経験を持つエンジニアを求める傾向が強まっているんです。
特に、フロントエンド・バックエンド・フルスタックなど、幅広い技術スタックに対応できる人材が重宝されています。
また、アジャイル開発やDevOpsなど最新の開発手法に精通していることも重要な採用基準となっています。
ジュニアエンジニアは、こうしたスキルを身につけるために、継続的に学習・実践ができる環境に身を置くことが望ましいです。
Web系開発では求められるスキルのレベルが徐々に高くなってきていますが、AIを活用すれば学習の効率化も可能です。
ぜひ、興味のある分野に積極的に挑戦してみてください。
非IT企業・SIer・コンサルがジュニアエンジニアを積極採用
2025年には、非IT事業会社や大手SIer、コンサルティングファームなどがジュニアエンジニアの積極採用を行う傾向が強まると予想されています。
背景にあるのは、DX推進（デジタルトランスフォーメーション）やIT人材の内製化ニーズの高まりです。
たとえばキリンホールディングスでは、2024年までに1500人のDX人材育成を目指しており、「キリンDX道場」という独自の育成プログラムにも取り組んでいました。
こうした取り組みからも分かるように、非IT企業でも、自社のデジタル化を推進するためのIT人材が必要とされているのです。
一方で大手SIerも、案件の増加に対応するため、若手エンジニアの確保に力を入れています。
これは最初に紹介した「2025年の崖」というトレンドにもつながります。
さらに、コンサルティングファームでもテクノロジー領域への対応力を高めるため、技術力とビジネスセンスを持つエンジニアの採用が活発化しています。
これらの企業は、研修制度・福利厚生の充実・明確なキャリアパスを通じて、ジュニア層の獲得に力を入れているのです。
スタートアップの採用は継続傾向。ただし基準は厳格化
2023年以前のスタートアップ企業では、「スタートアップバブル」とも言われるように、特殊な企業家が多く存在していました。
たとえば投資家に夢を見せて多額の資金を調達し、そのお金で優秀なエンジニアを雇って事業価値を高め、最終的に会社を売却する――そんな戦略をとる企業も多かったんです。
ただし、その企業がユーザーや市場のニーズを満たす商品・サービスを提供できているかはまた別問題でした。
そうした背景もあって、2024年にはスタートアップバブルが一段落し、今後はしっかりと事業を成長させていこうという流れに変化し始めています。
そのため、2025年はスタートアップ企業でも採用基準がより厳しくなってきており、特にAI・ブロックチェーン・IoTなどの先端技術に強いエンジニアや、ビジネス感覚を持ったエンジニアへの需要が高まっています。
もちろん、スタートアップ企業＝フルスタック経験者というイメージはありますが、新卒を募集する企業もあります。
また、求人サイトをチェックしてみると、意外と有名企業がジュニアレベルの採用を急に始めていたりもするので、チャンスは広がっていると言えます。
最後に：2025年はエンジニア転職のチャンス
ということで、2025年の採用トレンドについてまとめてきましたが、今年は「2025年の崖」や「昭和100年問題」など、様々な要因が重なる年でもあり、エンジニア・企業双方にとって非常に重要な1年になりそうです。
こういったタイミングは、エンジニアにとってキャリアアップにつなげる絶好のチャンスです。
日頃から準備を怠らず、チャンスがきたら積極的に行動していきましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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