今日は、「第二新卒で大手企業に転職する方法」について紹介しようと思います。
私が指導した若者を対象になぜ大手企業に内定を獲得することができたのか話してもらったので紹介しますね。
プロフィールからお話しすると、現在24歳の社会人2年目で、地方公務員、つまり県庁職員として働いていました。その勤務中に転職活動を行い、大手企業から内定をいただきました。
僕は、特に高学歴と呼ばれる大学を出ているわけでもなく、TOEICのスコアが高いわけでもありません。資格も車の免許とバイクの免許の2つしか持っていない、という状況です。
そんな僕がどうやって大手企業に内定をもらえたのか、その具体的な方法を今日はお話ししていきます。
まず、具体的な話に入る前に、僕が一番意識していた重要なポイントがひとつあります。
それは、「絶対に今の会社を辞めずに転職活動をすること」です。
やっぱり、会社を辞めた状態で転職活動をすると、どうしてもネガティブな印象を持たれてしまいます。どれだけ自分に非がない退職理由だったとしても、それを証明することは難しいですし、正直いいことはひとつもありません。
なので、必ず「内定が出たら辞める」という意識で活動していました。
企業の探し方
ここからは、いよいよ具体的な話に入っていきます。まずは、企業の探し方についてです。
企業を探す方法として、基本的には求人サイトを利用していました。
たとえば、「リクナビNEXT」や「マイナビ転職」など、よく知られた大手の求人サイトがありますよね。
そういったサイトで、「第二新卒」や「未経験可」などのチェックボックスを使って検索すると、たくさんの求人が出てきます。
その中から気になる企業を選び、詳しく調べていくという形で探していました。
よくある方法として、「転職エージェントを使う」という選択肢もあると思いますが、大企業や知名度の高い企業を狙っている人にとっては、エージェントを使うメリットは正直あまりないと感じています。
というのも、第二新卒は社会人経験があるとはいえ、まだ1年〜2年程度で、明確なスキルを身につけていない人も多いですよね。
そんな人がエージェントを通じて大企業に応募すると、企業側はエージェントに紹介料を支払う必要があります。
でも、知名度の高い企業には、何もせずともホームページ経由で応募がたくさん来ます。
わざわざ費用を払ってエージェント経由で採用するメリットが企業側にないため、そもそもエージェントが大企業の求人を紹介してくれる可能性が低いんです。
だから、僕はエージェントは使いませんでした。
ただし、コンサル系や人材系など、入れ替わりが激しく採用人数も多い企業を目指している人にとっては、エージェントを使うのも一つの手かなと思います。
次に、気になる企業を見つけた後の「企業研究」についてお話しします。
僕は、企業研究の方法として4つのことをやっていました。
1つ目は「ホームページを見る」。これは誰もがやる基本の方法なので、詳しい説明は省きます。
2つ目は「決算資料を見る」。これは上場企業ならだいたいホームページに掲載されています。
会社の経営状態や今後の事業戦略、10年後のビジョンなどが書かれていて、就活にとても役立つので、必ず見るようにしていました。
3つ目は「本や書籍を読む」。大手企業の場合、その会社に関する本やライバル企業の本が販売されていることが多いです。
そういった本を購入して、就活に役立ちそうな情報を速読し、重要な部分を抜粋して読み込んでいました。
たとえその企業の本がなくても、業界に関する本があれば、それを読むことで研究に十分役立ちます。
4つ目は「SNSやブログをチェックする」。
TwitterやFacebook、noteなどで、会社の社長や役員が情報発信していることがあります。
そういう人たちを見つけてフォローし、日々のつぶやきや投稿をチェックしていました。
企業の裏側が垣間見えることもあり、研究の参考になりました。
そして、実際に気になる企業が見つかったら、次は「応募」ですね。
ここからはエントリーシートの話になります。
エントリーシートを書くうえで、一番大事なのは「うまい人のものをたくさん見ること」だと思います。
僕は「ワンキャリア」というサイトを活用していました。
このサイトは会員登録をすれば、企業名を入力することで、その企業の内定者が書いたエントリーシートを見ることができます。
やっぱり、書き方や表現、文字数の使い方などがとても参考になります。
形式や構成はそのまま真似しても問題ないので、そういった形で書いていました。
次に「内容」についてですが、第二新卒の人は「社会人経験があるんだから、それをもとにエントリーシートを書かないと」と思いがちだと思います。
でも、僕は必ずしもそうとは限らないと感じています。
というのも、たかだか1年や2年の社会人経験では、大きな成果を出している人なんてそうそういないと思います。
そんな中で無理に話を盛ったり、事実をねじ曲げて書いたとしても、内容が浅くなってしまうし、嘘もバレる可能性があるんですよね。
だから僕は、どうしても社会人のエピソードを書くのが難しいときは、大学時代のエピソードを中心に素直に書いて提出していました。
面接で最も気をつけたポイントは「ビジュアル」
エントリーシートで応募した後は、面接に進んでいくと思います。
その面接で僕が一番気をつけていたポイントは「ビジュアル」です。
今はオンライン面接が主流なので、実際にこういう形で会社の人事の方と40分とか1時間くらい話すことになると思うんですよね。
そうなると、やっぱり見た目ってかなり見られやすいですし、清潔感などはとても大事だと思います。
あとは「メラビアンの法則」っていうのがあって、人の第一印象って見た目で5割くらい決まってしまうらしいんです。
だからこそ、ビジュアルには一番気をつけたほうがいいと思います。
具体的にやったこととしては、まず機材を整えました。
たとえばWebカメラですね。こういう感じのものがAmazonで買えます。
これを使ってオンライン面接をするだけで、画質がかなり良くなるんですよ。
しかもUSB接続で、設定もいらずにパソコンに挿すだけでOKです。
画質が格段に良くなるので、本当におすすめです。
次にリングライト。よく美容系YouTuberが使っているようなやつなんですけど、これも同じくAmazonで2,000円〜3,000円くらいで買えます。
これもUSB接続できて、パソコンに挿すだけで使えるので手軽です。
リングライトを使うと顔色がすごく良く見えて、顔の見栄えがまったく変わるんです。
これは本当に絶対買ったほうがいいと思います。
次がイヤホンです。僕はAppleの純正イヤホンを使っていました。
イヤホンを使うと、相手の声が聞き取りやすくなるのはもちろん、これにはマイクが内蔵されているので、自分の声もクリアに伝わるんですよ。だから使った方がいいです。
それから、パソコンの置き方について。
大体みんなパソコンを机の上に置いたまま、下から見下ろすような角度でオンライン面接を受けてしまうと思うんですけど、それだとカメラが下から顔を映すことになるんですよね。
で、下から撮った自分の顔ってだいたいブサイクに見えるじゃないですか。
僕はそれが嫌だったので、パソコンの下に本を何冊か重ねて、カメラが目線と同じ高さになるように調整していました。
こうすると、映りもかなり良くなるので、ぜひやったほうがいいです。
清潔感のために気をつけたこと
次に、自分の顔まわりの話です。
女性のメイクについてはあまり詳しくないですが、男性の場合は前髪を分けたり上げたりしておでこを出すと、清潔感が出ます。
眉毛をきちんと整えたり、ヒゲをしっかり剃ったりするのも大事です。
あとは、ニキビができやすい人。僕もニキビができやすいタイプなんですが、面接の前にニキビができたら必ずコンシーラーなどで隠していました。
こんなふうに、ビジュアルにはかなり気を配っていました。
ここまで揃えても、全部で1万円もかからないくらいなので、すぐに取り組めますし、相手に与える印象が明らかに変わってくると思います。
だから絶対にやったほうがいいと思います。
面接で話す内容について
次に、面接で話す内容のほうに話を移していきます。
よく聞かれる質問としては、「退職理由・転職理由を教えてください」というものがあります。
この質問に対しては、まずネガティブなことは絶対に言わないようにしていました。
やっぱり第二新卒で転職するとなると、「給料に不満がある」「思っていた仕事内容と違った」「パワハラやセクハラを受けた」といったネガティブな理由が出てきやすいと思うんですよね。
でも、それをそのまま伝えたとしても、信ぴょう性がないし、同情はされるかもしれないけど「この人を採用したい」とはならないんですよ。
だから、言うメリットがほぼないんです。
なので僕は、必ずポジティブな転職理由を伝えるようにしていました。
具体的にどう伝えていたかというと──
「私は新卒で就活をしていたとき、一人っ子ということもあって、将来的に両親の介護などを考え、地元での就職を軸に活動していました。
ただ、コロナをきっかけにリモートワークが普及し、東京の会社に所属しながら地方で暮らすという働き方が一般的になってきました。
それなら、自分も地元でやりたいことを探すだけではなく、本当にやりたかったことを仕事にできると思い、転職活動を始めました」
──こんなふうに伝えていました。
こういう伝え方をすると、ポジティブな印象を持ってもらいやすいですし、変に深掘りされることもなかったので、こういう風に答えるのがいいのかなと思います。
「他社の選考状況」についての答え方
それから、「他社の選考状況を教えてください」という質問もよくあると思います。
これに対しては、「御社しか受けていません」と答えていました。
この答え方って、新卒の就活だとまずNGだと思うんですが、第二新卒の場合は結構有効だと思っていて。
今の仕事を辞めていない状態で転職活動している、という前提ですよね。
つまり、「今の会社に不満があるから転職したい」というわけではなく、「御社でやりたいことがある」「御社に魅力を感じて応募している」ということ。
そして「もし御社から内定をいただけなかった場合は、今の会社で引き続き働きます」というスタンスを伝えると、安定感や自信を見せられるんです。
さらに「御社しか受けていない=熱意がある」と伝わりますし、「この人は内定辞退しないだろうな」と思ってもらえるんですよね。
実際、僕もそうやって答えて内定をいただけたので、有効だったんじゃないかなと思っています。
面接練習の方法について
最後に、面接練習の方法についてです。
もし手伝ってくれる人がいれば、それに越したことはないと思うんですが、僕は社会人だったので、友達に頼むとなると、同じく社会人で時間の都合も難しかったんですよね。
なので、基本的には一人でやっていました。
どうやってやっていたかというと、まずYouTubeで面接用の音声を流して、それに合わせて自分をカメラで撮影するという方法です。
これだと面接で話す練習にもなるし、あとで自分の話している様子を見返すことができます。
話すスピードや抑揚のつけ方などを客観的に見て改善できるので、一人でやるにはすごくおすすめの方法です。
最後に
こんな感じで、僕が転職活動でやっていたことを紹介しました。
どうですかね?
たぶん、そんなに難しいことは一切やっていなくて、基本的には誰でも真似できる簡単なことばかりだと思います。
やっぱり第二新卒の転職活動って、難易度がかなり高くて、なかなか内定がもらえないということも多いです。
だからこそ、メンタルがとても大事になってくると思います。